【看護倫理】看護倫理ー見ているものが違うからおこることー 評価・感想【簡単な本】
「看護倫理ってよく聞くけど、どういうこと?」「倫理ってなんとなくわかるけど、具体的には言えないな?」と悩んでいませんか?
ある程度看護師経験を積んでくると、必ずと言ってよいほど「看護倫理上の問題点」などを考えさせられるようになりますよね。
私もそうでした。看護倫理を文章としては理解していても、実際どの場面がどの倫理に反するのか理解できていませんでした。
そんな時に今回紹介する「看護倫理ー見ているものが違うから起こることー」を読み、「看護倫理を難しく考える事はないな」と思うことができました。
この記事では、看護倫理について具体的に知りたいというあなたにこちらの本を紹介していきたいと思います。
看護倫理って聞くと身構えてしまいますよね。
僕も倫理を考えるのが苦手でした。
看護倫理ー見ているものが違うから起こることーとは?
タイトル | 看護倫理ー見ているものが違うから起こることー |
著者 | 吉田みつ子 |
本の長さ | 156ページ |
発売日 | 2013/3/1 |
本書は「看護倫理ー見ているものが違うから起こることー」というタイトルの通り、看護倫理について勉強し始める方にとってとっかかりになる本です。
本書では、実際に働いているときによくみられる16場面を、看護師側と患者側のストーリーに分けて記載されています。
普段仕事をしていて、「こんな事当たり前でしょ?」と思う事でも、患者側の視点では当たり前じゃないことが多々あります。
患者側の視点を知れることで、看護倫理について考えるきっかけとなります。
著者は、日本赤十字看護大学の教授である吉田みつ子先生です。
現役の大学教授であり、看護倫理以外にも基礎看護学やがん看護について教鞭も振るっている方です。
本書の内容は初学者にとっても分かりやすく、実際の場面が例として挙げられるため簡単に自分に置き換えられます。
「看護倫理ってなに?」とこれから勉強を始める方におすすめな一冊となっています。
看護倫理ー見ているものが違うから起こることーがおすすめな人は?
さて「看護倫理ー見ているものが違うから起こることー」がおすすめな人は、どんな方でしょうか?
実際に私が読んでみておすすめしたいのは、以下のような方たちです。
- 看護倫理がイメージ出来ない人
- これから看護倫理の勉強を始めたい人
- 看護倫理の具体例が知りたい人
この本では、看護倫理を具体的な例を見て学ぶことができます。例えば、歩行見守りしている患者さんが何度も一人で歩いてしまう場面です。
日頃の業務でもよくあることだと思いますが、看護師側・患者側それぞれの視点で漫画形式で描かれています。
看護倫理と聞いて難しく考えがちですが、この本を読むことで身近な事でも看護倫理として考えることができるようになります。
そのため、「これから看護倫理を勉強したい人」や「看護倫理の具体的な例を知りたい」という人にとって、とても参考になる一冊でしょう。
「看護倫理ってよくわからないな…」と悩んでいる方も、この本を読むことで簡単に看護倫理を考える事が出来るようになりますよ。
看護倫理ー見ているものが違うから起こることー実際に読んでみた感想
ここからは実際に私が本書を読んでみての感想を紹介していきたいと思います。
また本書で学べるポイントについてもお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 実際の現場で起きる具体的な場面が16パターン書いてある
- 看護師側と患者側の両方の視点から書かれている
- 何が問題でどうすればよかったのかまで書いてある
それぞれくわしく解説していきますね。
実際の現場で起きる具体的な場面が16パターン書いてある
「看護倫理」とよく聞きますが、実際どんな場面が看護倫理に該当するかイメージできるでしょうか?
私の場合はうまくイメージすることができませんでした。
「まずは原則を確認して、この場面は○○の原則に反するから…」といちいち難しく考えてしまうため、イメージが掴みづらいです。
本書では、日常の看護場面を例として、「看護の倫理とは?」について簡単に解説してくれます。
また、16パターンあるため必ずあなたにマッチした場面がみつかるのも本書の特徴と言えるでしょう。
看護師側と患者側の両方の視点から書かれている
本書ではひとつの場面に対し、看護師側・患者側の両方の視点でストーリーが書かれています。
初めに場面の紹介が書かれており、そこを読んだだけでは「これが倫理なの?」と感じる場面もあります。
看護師側の考えが分かるため、「そんなの当たり前じゃん」と思うことでも、患者側から見れば当たり前じゃないことが沢山あることに気が付けます。
看護倫理と文章上で理解するのも大切ですが、実際にどんな場面が倫理として考える必要があるのか確認することができます。
何が問題でどうすればよかったのかまで書いてある
本書では実際の場面を例として解説してくれます。
その時に1つの場面で、「何が問題で、どうすればよかったのか」まで書いてくれています。
先ほども言ったように、看護師として働いていると、看護師と患者で感覚の違いがあります。
本書を読んでいると「何が問題なの?」と感じる場面もあり、その時に何が問題だったのかまで詳しく解説してくれます。
また問題に対して、どうすればよかったのかまで書いてあるため、普段の自分の業務や患者対応について考えるきっかけにもなります。
本書は看護倫理の勉強だけでなく、普段の業務にも活かせる内容となっています。
まとめ:「看護倫理ー見ているものが違うから起こることー」:書評
今回は「看護倫理ー見ているものが違うから起こることー」を読んでみての感想をお伝えしました。
最後にもう一度この記事のポイントをまとめておきます。
本書は、これから看護倫理について勉強したいという方にぴったりな一冊です。
この本を一冊購入して読むことで、難しく考えていた看護倫理も簡単に考えることができるようになります。
まずは、看護倫理を学ぶ初めの一歩としてこちらの本を読んでみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。